CAW観測所 English
観測 #50

三つの入金は、ちょうど 0.666 ETH で止まった ― 一度も署名したことのない財布

三つの入金は、ちょうど 0.666 ETH で止まった ― 一度も署名したことのない財布
コントラクトを除けば、CAW のデプロイヤーが CAW を直接送った相手は、生涯に2つの財布しかありません。これはその2つ目の話です。その財布の ETH 残高は、ちょうど 0.666 で止まっています。❶ 2022年4月19日 16:50:23 UTC、デプロイヤーはこの財布(0x5E70…9b8d)へ CAW を 2,316,160,983,150 枚——約2.32兆枚——送りました。この数字には出どころがあります。2日前、ローンチセール(LBP)を閉じたときに、売れ残った CAW がデプロイヤーの手元へ戻ってきていました。送られたのは、その売れ残りの全量です。チェーン上の最小単位まで同じ——端数が、そっくりそのまま持ち越されています。そして17秒後、次の署名で、デプロイヤーは 0.25 ETH を同じ財布へ続けて送りました。❷ その夜のうちに、2つ目の入金がありました。3時間19分後、別のアドレスから 0.05 ETH。これで初日の合計は、ちょうど 0.300 になります。❸ 100日後の2022年7月29日、3つ目にして最後の入金が届きます。0.366 ETH——0.666 から 0.300 を引いた、ちょうどの補数です。合計は 0.666 になりました。以後、この財布に ETH が入ったことも、出たことも、ありません。❹ 「出たことがない」と言い切れるのには、理由があります。この財布は一度も署名したことがないのです(nonce = 0)。送金にはガス代がかかるので、一度も送金していない財布の残高は、入金の合計と最小単位まで一致するはずです。そして実際に一致しています——残高はちょうど 0.666 ETH。0.666 が完成した瞬間のまま、保存されています(2026年8月4日時点。CAW も 2,316,160,983,150 枚のままです)。❺ では、3つの入金は「三人の見知らぬ他人」だったのでしょうか。追える範囲では、そうは言えませんでした。1つ目は、デプロイヤー本人。2つ目の送り主は、その夜の約85分のあいだに現れて消えた誰かです——ブリッジで入り、トークンを発行し、流動性を入れ、ここへ 0.05 を送り、流動性を引き上げ、ブリッジで出ていく。そのとき発行されたトークンの名前は A Dreamers Fever——A Hunters Dream と同じ、「A」と「夢」の型でした。3つ目は使い捨ての中継アドレス経由で、その資金元は同じ4分のあいだに、CAW の資金地図にすでに載っている別の財布へも ETH を配っています。つまり——1つは作り手本人の手。1つは、CAW の地図に載る財布と同じ袋から出た資金。そして素性の追えない残りの1つは、CAW と同じ型の名前を残していきました。見知らぬ他人たちの偶然——記録は、そうは言わせてくれません。ひとつの意思が三度に分けた——記録は、それも言わせてくれません(2つ目の資金の出どころはブリッジの向こう側で、追跡はそこで途切れます)。ただ、偶然と呼ぶには、名前がそろいすぎているのかもしれません。決められるのは、ここまでです。❻ そして 0.666 という数字は、この財布だけのものではありません。デプロイヤー自身、のちに別の財布へちょうど 0.666 ETH を送っています。CAW の総供給は、6の並びの666兆。この数字は、作り手の周りで繰り返し現れます。──なぜこれを残したか。売れ残りの全量が、端数ひとつ変えずに移された。入金は3回で、最後の1回が、ちょうどの補数を埋めた。そして財布は一度も開かれないまま、0.666 が完成した形で置かれている。誰が仕上げたのかは、分かりません。何のために置かれているのかも、分かりません。ただ——捨てられたものは、こういう形をしていません。 数字が選ばれ、端数が守られ、封がそのままになっている。この財布のまわりでは、4年前に置かれたものが、いまも置かれたときの形のままです。それを気まぐれと読むか、手入れと読むかは、読む人に委ねます。🐦‍⬛

出典

Blockscout · publicnode RPC ↗

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