CAW観測所 English
観測 #41

「あなたの鳥は粘土でできている、気をつけて」― 0.00666 ETH を添えて届いた一文

「あなたの鳥は粘土でできている、気をつけて」― 0.00666 ETH を添えて届いた一文
2022年の夏、CAW を作ったウォレット宛てに、一通のメッセージが届いた。何かの支払いではない。送金のデータ欄に打ち込まれた、ただの一文だ。そこに書けば、誰でも、いつまでも読める。❶ 2022年7月8日 16:25:52 UTC、ウォレット 0x8242…1eC9 が CAW のデプロイヤー(=CAW を作った本人の財布)へ 0.00666 ETH を送り、こう書き添えた——「your bird is made of clay be careful. I have never owned a clay bird(あなたの鳥は粘土でできている、気をつけて。私は粘土の鳥を持ったことがない)」。❷ この財布は、Dejitaru Tsuka というトークンのコントラクト作成者としてチェーンに記録されている。しかも18日前にも一度、同じ相手へ書いている——「はっきりさせておきたい。私が関わったのは二つの旅だけだ……」。❸ その一年後、2023年7月29日 22:27:11 UTC、ほとんど同じ文が、別の財布から 0.0000666 ETH を添えて届いた——「your bird is made of clay be careful. Ranjeesh never owned a clay bird」。この二通目の財布は、2日前に自分を「RANJEESH」と名乗って現れ、CAW へ書いた3日後には、無関係のアドレスへ同じ型の文を送っている(「hoichi shrine is made of clay. be carful」)。何を言おうとした文なのか、誰も説明していない。そして英語としての読み方も、ひとつではない。「clay bird(粘土の鳥)」は、射撃場で空へ放り上げるあの素焼きの皿——射手が“標的”を指して使う言い方だ。いっぽう「feet of clay(粘土の足)」は、旧約聖書ダニエル書に由来する古い言い回しで、“仰ぎ見られているものが隠し持つ弱さ”を意味する。どちらで読んでも文は通り、どちらとも確かめられていない。金額についてはこうだ——最初の財布がこれまでに送った859件の取引のうち、金額に 666 が入るのは2件だけで、そのうち文章が添えられているのは、この一通だけだった。──なぜこれを残したか。CAW のデプロイヤーは2022年10月を最後に署名をやめ、この手紙にも返事を書いていない。それでも一文は届いた場所に残ったまま、もう黙ってしまった相手の記録に貼りついている。(2026年7月28日時点で確認)🐦‍⬛

出典

Blockscout · Etherscan ↗

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